クライミング上達の秘訣!正しいフォームを身につけよう!
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こんにちは!
パンプクライマーズアカデミーのフィジカルトレーナー、寺町です!
ジムで登る人も外岩の人も、登る為に必要なムーブや、オブザベーションについては色々と話すことが多いと思います。
しかし、クライミングのフォームについては、クライマー同士であまり話をする機会がなかったのではないでしょうか?むしろ、クライミングのフォームという概念がなかったかもしれません。
そこで、クライミング界に一石を投じたのが「クライマーズ・バイブル」です。
今回は、フォームの必要性についてお話したいと思います。
競技におけるフォームの必要性
他の競技スポーツの多くは、動きの反復練習を行ないます。野球で言えば、ピッチング・素振り。バレーボールであれば、レシーブ、スパイクの動き。バスケットボールであればシュート、パス。陸上競技でも、トラック競技・投擲・跳躍など全ての種目においてフォームを正しく身につけるための反復練習を行ないます。
この反復練習は、全力で行なうのではなく、下記のような目的で動きや体の使い方を意識して行なう事が多いです。
- 体の使い方を修正するため。
- 良い動きを体に染み込ませるため。
- 競技前の動きの確認(ウォーミングアップ)。
フォームを身につけることのメリット
①ケガの予防になる
フォームのメリットでわかりやすいのは、柔道の「受け身」ではないでしょうか?
柔道を習い始めて、ひたすらやるのが「受け身」です。正しい受け身を取れないと、相手に投げられたときにケガをしてしまうことは、柔道未経験者でも想像がつくでしょう。
投げる動作に関しても、繰り返しのストレスで肩や肘を痛めやすいので、正しいフォームづくりが重要となります。
②動きが安定することによって、競技力が向上する
野球のバッティングでは、一振りごとにバットの軌道が違うようなレベルであれば、球が当たる可能性は低くなります。また、バットが最短距離を通るようなフォームでないと、振り遅れてしまいますよね。
バスケットやサッカーのシュートでも、常に動きが安定していたら、シュートが入る確率も向上するでしょう。
(もちろん、相手の動きやメンタル面によって、状況は変わりますが・・・)
では、このフォームというものをクライミングで考えてみましょう。
バイブルでは、登攀フォームを第一章で述べています。
ここで詳しくお伝えすることは出来ないのですが、良い姿勢で・手足からのエネルギーをボディーに集約させて、ボディーの力で登る。
これが、私たちが現時点で(研究はまだまだ続いているので・・・)皆さんに推奨する登攀フォームです。
クライミングのフォームを身につけるメリット
①指や手首のケガの予防
クライミングのケガは、指や手首などが多いです。手でホールドを掴んで登っていくので、負担がかかるのは当たり前ですが、そのうえ持ちづらいホールドもたくさんあります。
指や手首は、体の中でも小さな関節で、もともと大きな負荷に耐えられるようには出来ていません。なので、腕に頼った登り方をしていると、簡単に壊れてしまいます。
しかし、ボディーを使ったフォームで登ることが出来れば、指や手首などにかかる負担が減ってケガを予防することが出来ます。
②前腕のパンプの軽減
登っていると徐々に腕が重たくなって、ホールドが持てなくなってしまう。前腕がパンプしてしまうことがあると思いますが、ボディーを使ったフォームで登ることが出来れば、腕の負担が減るので、パンプもしづらくなります。
パンプがしづらくなる=今までよりも多く登ることが出来る=持久的要素が向上する=競技力向上に繋がります。
③手足をより有効活用できる
ボディーを安定させることが出来れば、手足の動きの幅が広がります。より大きく手足を動かしても、ボディーがブレないので、きわどいホールドでも落ちない可能性が高くなります。
また、手足の自由度が増えると、ホールドに対して手足をフィットさせやすくなります。そのため、自然と競技力の向上へとつながっていきます。
このような体の使い方を覚えることは、トレーナーの視点で見ると非常に重要であると思います。(特にケガの予防という観点から)
しかし、動きを変えるという事は、とても時間が必要になります。
テスト勉強のように一夜漬けでは身に付きません。また、頭でフォームを理解していても、考えている通りに体が動くようになるには、体そのものを変えていく必要もあります。
例えば、筋肉の柔軟性だったり、各関節を動かす力などです。また、高グレードを登ろうと思ったら、強度に耐えられるような体つくりも必要となってきます。
そういった体に関するサポートを、私たちアカデミーのトレーナーは行なっていますので、何か困ったことがあればぜひご相談ください!