足首の捻挫を繰り返しているクライマーに必要なトレーニングとは?

こんにちは!PUMP新宿店ことパンプクライマーズアカデミーのフィジカルトレーナー、寺町です!

着地に失敗した・マットに足が挟まってしまった・体育の授業で足首を捻ってしまった。

そんな理由で、足首を捻挫したことのあるクライマーを見かけます。

軽度の捻挫から重症の捻挫まで含めると、多くの方が足首の捻挫を経験したことがあるのではないでしょうか?

皆さんは、捻挫をした後に病院に行きましたか?リハビリテーション(ケガする前の状態に戻るようにストレッチやトレーニングをすること)をしましたか?

きっと、軽度の捻挫であれば何もしていないと思います。痛みもなくなった、クライミングもできる。治った!!!・・・って思っても、実は足の能力が低下している可能性もあります。

そこで今回は、足首の捻挫経験がある人に必要なトレーニングをご紹介していきます!

足首を捻挫することによる弊害

足首を捻挫すると足関節の靭帯が損傷します。軽度であれば微細な損傷で済むし、重度であれば靭帯の部分断裂や完全断裂となります。

靭帯は、一度損傷を起こすと自力で修復することは出来ないので、ひどい場合は再建手術を行うこともあります。

そして、ケガをすることで炎症症状が起こります。痛み・腫れなどの炎症症状が起こると、患部をなるべく動かさないようになります。

ひどい場合は、テーピングなどで固定する場合もあります。歩行困難になり、松葉杖を使う時もあるでしょう。

足首を捻挫することによって、

①靭帯が損傷して、関節の不安定性が生まれる = 捻挫癖になりやすい、関節に炎症が起こりやすい

②患部を動かさないことによって、機能が低下する = 可動域や筋力の低下が起こる

上記のような弊害は、クライミングに限らずスポーツにおいて非常に困ります。

ケガをして休んでいれば痛みが引くので治ったように感じますが、実際に動いてみると痛みや違和感が出てきます。

(自分で自覚していない場合は、本当はもっと登攀能力が上がるはずなのにもったいない・・・。)

足首の捻挫に必要なリハビリテーション

足首の捻挫で必要なリハビリテーションを簡単にまとめてみます。

以下、書いてあることを参考にしてもよいですが、捻挫の種類・重症度・個人の体によって、最適な方法が異なります。

まずは整形外科を受診して診断していただき、専門家に見てもらいながらリハビリテーションを進めるのが良いと思います。

①可動域改善

固定されていることによって周囲の筋肉が硬くなってしまうので、可動域を戻すためのストレッチなどが必要となります。

②筋力トレーニング

使わないことによって機能低下した筋力を目覚めさせます。

足首周りの筋力トレーニングだけでなく、足底筋の筋力トレーニングも行いましょう。

③バランストレーニング

筋力の低下と同時に、バランス能力も低下します。バランストレーニングを行うことによって、再発を防げるかもしれません。

誰でも出来る、簡単なトレーニング

では、最後に、誰でもできる簡単なトレーニングをご紹介したいと思います。

捻挫経験がある人だけでなく、ぜひ捻挫経験のないクライマーもやってみてください!

方法は簡単♪

足首で円を描くように回すだけです!右回し10回・左回し10回を、右足と左足それぞれやってみてください。

いかがですか?美しい円を描くことが出来ているでしょうか?大きな円を描くことが出来ているでしょうか?左右差はありませんか?

丸というより三角を描くようなぎこちない動きであれば、ぜひ継続してやってみてください。しばらく継続すると、滑らかに円を描くようになると思います。

そうなったら、足首周りの細かい筋肉達がスムーズに協調して働けるようになった証拠です!

クライミングのヒールフックやトゥーフックがかかりやすくなるかもしれません♪

ポイントは、

①滑らかで大きい円を描くように

②膝や股関節が動かないようにして、足首だけで動かす

ぜひお試しください!

※捻挫の症状は個々によって異なるので、本来であれば専門家による段階的なリハビリテーションが必要となりますのでご注意ください

※受傷直後の、痛みや腫れといった炎症症状がある場合はやらないでください

ケガや体に不安のあるクライマーさん、パーソナル・フィジカルトレーニングをしてみませんか?