クライミングで足の力を最大限に使うコツとは?

こんにちは!PUMP新宿店ことパンプクライマーズアカデミーのフィジカルトレーナー、寺町です!

皆さんご存じのとおり、クライミングは上半身の力だけで登ることは出来ません。下半身の力も有効に使っていくことで、ケガをせずに強くなることが出来ます。では、足の力を最大限に使うことが出来ていますか?

今回は、足の力を最大限に使うコツをお話していきたいと思います!

足を使う為のキーワードは「股関節」

足の力を最大限に使えるようにするには、どうしたら良いのでしょうか?

大腿部の筋肉をめっちゃ鍛えること?スクワットを100回やれば良い?

もちろん、そんな事ではありません。キーワードは「股関節」です。

股関節は、足の付け根というとわかりやすいと思います。ちょうど、足と胴体をつなぐ部分になります。股関節を構成する骨は、骨盤と大腿骨になります。肩関節に次いで可動性の高い関節ですが、強靭な靭帯で覆われていることによって安定しています。なので、大きな動きが出来る&大きな力を出せるのです。

以前、股関節の柔軟性について記事を書きました。(記事はこちら

足の力を最大限使う為には、股関節の柔軟性の他に、「股関節の使い方」が重要となってきます。

大きな力を生み出す股関節の動き

では、足の大きな力を生み出すための股関節の動きは、どのような動きでしょうか。答えは、「屈曲」と「伸展」になります。股関節の屈曲・伸展は、このような動きになります。

足を体の前にもっていくような動きを、股関節の屈曲といいます。
足を体の後ろにもっていくような動きを、股関節の伸展といいます。

股関節の屈曲・伸展は、日常生活でもよく使われています。歩行・走る・ジャンプ・座った状態から立ち上がるなど、普段意識していませんが頻繁に使われる動きとなります。

では皆さん、股関節の屈曲・伸展をしっかり出来ているでしょうか?日常生活でもやってるんだから、できるの当たり前でしょ!・・・と思うかもしれませんが、実は100%使えていない可能性もあります。

スクワットをする時に、股関節をしっかり屈曲出来ているでしょうか?最後まで足を伸び切って、伸展出来ているでしょうか?実は、こんな動きになっている人もいます。

股関節の屈曲が不十分なので、足の大きな力をためる事ができません。

こちらは、股関節の伸展が不十分なので、大きな力を伝えることができません。

大きな力を生み出すためには、屈曲・伸展どちらも必要になります。大きな力を生み出すために、力をためる事が大事ですが、それは屈曲が上手くできないといけません。ためた後に、力を出していくのですが、その際には伸展が上手くできないと全ての力を発揮することができないのです。

足の力を発揮するには、まずは股関節の屈曲から。

股関節が使えるようになる為には

では、股関節の屈曲・伸展ができるようになる為のエクササイズをご紹介していきたいと思います。大前提として、下半身の柔軟性がある程度保たれていることが股関節を使うのに重要となります。硬い人は、少しでも可動域が向上するようにストレッチを続けてくださいね。

●膝立ちスクワット

膝立ちになり、スクワットをしていきます。その際に、股関節の付け根の部分にタオルやひもなどを当ててください。 お尻を落とすときは、踵にお尻が近づくように動いていきます。 しっかり股関節が屈曲していくと、前に当てているタオルを体で挟み込んでいくのがわかります。

次に、お尻を最初の位置まで戻していきます。その際に、股関節の付け根でタオルを前に押し出すようなイメージで動かしましょう。軽くお尻を締めると良いですね。お尻をに力を入れすぎて、腰が反ってしまうのはダメですよ。

この動きができるようになったら、スクワットでも実践していきましょう。

注意点は、股関節の屈曲・伸展と一緒に、腰が丸くなったり反ったりしないようにしてください。お腹周りは真っすぐ安定させたままで、股関節だけを動かしていきます。

指や前腕、上半身が疲れてしまう・足が上手く使えていないと感じるクライマーさん、ぜひこのエクササイズを続けてみてくださいね!