左右差をなくす必要があるのか?

こんにちは!PUMP新宿店ことパンプクライマーズアカデミーのフィジカルトレーナー、寺町です!

パーソナルトレーニング中に、よくお客様から「左右差ってない方がいいんですか?」って聞かれます。柔軟性の左右差・筋力の左右差・バランスの左右差、実は自分自身では気が付かないことが多いです。

今回は、左右差に関する私の考えをお伝えしたいと思います!

なぜ左右差があるのか?

一般的に、体の全てにおいて左右差がないという人は滅多にいないと思います。右利き・左利きがあるくらいですからね。多少の左右差は自然なことだと思いますが、明らかに左右差が大きくなっている場合があります。どのような時に大きな左右差を生じてしまうのでしょうか。

、競技特性

スポーツの競技特性によって、左右差が生じます。わかりやすい例として、野球の投手で考えていきましょう。

投球動作の際は、右腕の動きと左腕の動きが異なります。その動きを何回も何回も繰り返しますので、関節や筋肉の同じ部分に繰り返しの負荷がかかります。通常、ボールを持っている側の肩や肘などに大きな負荷がかかってくるので(右投げであれば右側)、肩周りの柔軟性の左右差が大きく開いてしまうことが多いです。

野球だけでなく、バレーボール・テニスなども同様です。ほかのスポーツでも、ある一定の動きを繰り返し行う事が多い競技であれば、左右差が大きく出やすいです。

では、クライミングではどうでしょうか?

クライミングはホールドの位置によって動きも変わるので、野球の投球動作のように同じ動きの繰り返しではありませんね。

課題によって、体の動かし方は異なります。

しかし、動きの癖はそれぞれにあると思います。例えば、左手で固めて動くのが得意な人は、その動きを多用している可能性があります。そうすると、左右差が大きくなってしまう可能性はありますね。こうした、登り方の癖によって左右差が大きくなってしまうことがあると思います。

2、痛みやケガによる左右差

痛みやケガによっても、身体の左右差が大きくなる可能性があります。

例えば、足首の捻挫をした時。動かしたり荷重をかけると痛みが出るので、自然と、動かさないように・荷重をかけないように生活します。そのように生活していると、柔軟性の左右差やバランスの左右差が大きくなってしまいます。

また、痛みが出た時に、そこをかばうような動きをしていると、痛みが出ている部分ではない場所(すなわち、かばう動きをする為に過剰に使っていた部分)に左右差が出てしまうこともあります。

左右差を改善したほうが良い場合

左右差がある事は、自然なことであると思います。

ある人には、その左右差があるからこそ、他の人には真似できないようなパフォーマンスが出来たり、強いのかもしれません。なので、左右差があるからと言って改善した方が良いとは思いません。

しかし、その左右差が原因で、どこかに痛みが出ていたり、良いパフォーマンスが出来ていない可能性があるならば、改善したほうが良いと思います。

小学生などの小さいうちから左右差が大きいのも要注意。ケガをする可能性も高くなります。小さい頃は、身体のバランスが整っていると良いですね。

柔軟性・筋力・バランスなど、身体が整っている状態はケガの予防に必須です。

また、クライミングであれば、得意なムーブだけを伸ばすのではなく、苦手な動きも伸ばしていきたいと思ったときに、体の左右差を見直してみると良いかもしれません。体の左右差を知ることで、登りの弱点が見えてくることもありますよ♪